「ロシアンブルー」がかかり易い病気を紹介!中には噂レベルも⁉

キャットフード博士
ここではロシアンブルーがかかり易い病気について詳しくまとめました。
ロシアンブルーが遺伝的に好発する病気で、きちんとした調査・研究結果が見つかったのは糖尿病だけでした。
加奈子
糖尿病かぁー、確か完治はしないんだよね?
ずっとインスリンが必要なの?
小太郎
んー、その子の体調にもよるにゃ。
食事で血糖をコントロールできれば必要ないにゃ。
糖尿病以外にも博士が調べてくれたから読んでみてにゃ!

 

ロシアンブルーが遺伝的にかかり易い病気Ⅰ:【糖尿病】

イギリスで行われた大規模な統計調査によって純血種で糖尿病を好発する種類と発症リスクが分かりました。この調査によるとロシアンブルーは雑種(雑種を1として)と比べて2.5倍も糖尿病を好発することが分かりました。血統以外の好発条件としては次のような内容も明らかになりました。

 

  • 体重は増えれば増えるほど誘発する
  • 年齢は6歳を境に年齢があがるにつれて誘発する
  • メスと比べてオスは1.6倍

 

体重については、大型種はメタボ状態に至っていなくても体重が7~9㎏になることもあるので一概には言えませんが、6㎏代で約10倍、7㎏代で約20倍も誘発させることが分かりました。ロシアンブルーのは一般的な猫と同じくらいの大きさなので、ロシアンブルーで6.5㎏のオス猫の場合は雑種で体重3㎏未満のメスに比べて40倍も発症リスクがあるということになります。

血統と体重による糖尿病誘発率の考え方

例:2.5(血統)×10(体重)×1.6(性別)=40

 

Epidemiology of Diabetes Mellitus among 193,435 Cats Attending Primary-Care Veterinary Practices in England
O’Neill, D.G., Gostelow, R., et al

 

ロシアンブルーが遺伝的にかかり易い病気Ⅱ:下部尿路症候群

 

アメリカ獣医学会の資料によると、下部尿路症候群(LUTD)を発症している猫22,908頭と未発症の猫263,168頭のデータから、品種・年齢・性別などの下部尿路症候群の好発条件をまとめたところ、ロシアンブルー・ヒマラヤン・ペルシャで膀胱結石の発症率が高いことが分かりました。

 

詳しい原因が分からないとしている為、遺伝子的に好発されるものである可能性があります。また、発症率に関しても「雑種に対して何倍」といった情報はありませんでした。下部尿路症候群については「3 猫に尿路結石が多い原因」を参考にして下さい。

 

参考:Journal of the American Veterinary Medical AssociationMay 1, 2001, Vol. 218, No. 9, Pages 1429-1435

 

ロシアンブルーがかかり易いと言われている病気

ここからは当サイトとして上記のような信ぴょう性のあるデータは見つけられなかったものの、インターネットや巷ではロシアンブルーがかかり易いと言われている病気をご紹介します。当サイトとしては以下で紹介している病気について、雑種と同レベルのリスクと見て良いと判断しています。

 

猫エイズ(猫後天性免疫不全症候群)

FIVとも言われますが、人のエイズと同様に感染初期ははほとんど無症状ですが発病するとたちまち免疫力が落ち無くなってしまう病気です。ただ、ロシアンブルーが特別好発するといった調査結果はありませんでした。もともと感染猫との接触、または出産による母子感染しか感染経路がありません。

 

その為、1匹飼いで完全に室内飼いにすることでFIVの感染をほとんど防げます。多頭飼いの場合も先住猫やロシアンブルーが感染していないか検査した上で、必要であればワクチンを接種することで予防することができます。ロシアンブルーに限らず、飼育環境によってどの猫でも感染のリスクは変わりません。

 

関節疾患

ロシアンブルーが特定の関節疾患を好発するといったデータや調査結果は見つかりませんでした。、(大型のメインクーンが股関節形成不全を好発したり、マンチカンなどの奇形種が軟骨異形成を好発させるといったデータはあります)この情報の出所が不明ですが、「太り易い(これもデータ無し)」として紹介しているサイトがあるのが原因かもしれません。

 

「太り易い=関節に負担がかかり易い=関節疾患を好発する」といった感じでしょうか?ロシアンブルーは特別太り易いということもないので十分に運動できるスペースを確保してあげて、おやつや人間の食べ物を与えずにカロリーコントロールしてあげれば過剰に太ることもないでしょう。

 

腎不全

慢性腎不全においてはペルシャとアビシニアンが好発することが分かっていますが、ロシアンブルーが好発するといったデータや調査結果は見つかりませんでした。但し、腎不全は糖尿病が原因となり発症することがあります。ロシアンブルーは糖尿病を好発するので注意が必要な病気と言えます。

 

ストレスによる疾患

恐らくこれは「警戒心が強い」というロシアンブルーの性格から来ているのかもしれません。飼い主に対しては非常に従順な性格なんですが、その分知らない人に対する警戒心が強く、不特定多数の人が出入りするようなお店の看板ネコとしては向かないかもしれません。

 

ストレスによる舐性皮膚炎や粗相・便秘など様々な病気の原因になります。ただ、ロシアンブルーが特定のストレス性疾患を好発するといったデータや調査結果は見つからなかったので特別心配する必要は無いでしょう。自分から甘えにいくのは好きなんですが必要以上に構われるのを嫌うのでストレスをためないよう気を付けてあげれば十分です。

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